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起訴から裁判まで

裁判までのスケジュール

起訴されると、呼び方が「被疑者」から「被告人」に変わります。
起訴前は警察署の留置施設に収容されるのが通常ですが、起訴後、2~4週間後に拘置所に移送されます。
裁判員裁判以外の一般的な事件を前提とすると、起訴からおよそ1か月半後に第1回公判期日が指定されます。また、起訴からおよそ2週間後に、弁護人に対し、検察官請求証拠の内容が開示されます。

保釈について

1 保釈の種類と要件

保釈とは、勾留中の被告人に保釈金を納付させ、必要に応じて住居制限等の条件を付し、保証金の没収という心理的負担を課して、被告人の身体拘束を解く制度です。
保釈には、権利保釈、裁量保釈、義務的保釈の、3種類があります。

種類概要
権利保釈次の事情がある場合は、裁判所は保釈を許さなければならないとされています。
  • ①被告人が死刑又は無期若しくは短期一年以上の懲役若しくは禁錮に当たる罪を犯したものであるとき。
  • ②被告人が逃亡し又は逃亡すると疑うに足りる相当な理由があるとき。
  • ③被告人が罪証を隠滅し又は罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるとき。
  • ④被告人が、被害者その他事件の審判に必要な知識を有すると認められる者若しくはその親族の身体若しくは財産に害を加え若しくは加えようとし、又はこれらの者を畏怖させる行為をしたとき。
  • ⑤被告人が住居の制限その他裁判所の定めた条件に違反したとき。
裁量保釈権利保釈が認められるケースではなくても、裁判所が適当と認めるときは保釈を許すことができるとされています。
義務的保釈裁判所は、勾留による拘禁が不当に長くなったときは、請求又は職権で保釈を許さなければならないとされています。

実務上は、義務的保釈が問題となるケースは殆どありません。
保釈の請求があった場合、裁判所はまず、権利保釈にあたるかを検討し、あたらないとされた場合、進んで裁量により保釈を許すことができるかどうかその当否についても判断するというのが実務上の扱いになっています。
実際には、逃亡や証拠隠滅のおそれを、どの程度具体的に考えていくかという点が問題となり、個別の事案ごとに保釈の可能性をみていくことになります。

2 保釈保証金

保釈が許可される場合、必ず保釈保証金が定められます。
その金額は、「犯罪の性質及び情状、証拠の証明力並びに被告人の性格及び資産を考慮して、被告人の出頭を保証するに足りる相当な金額」とされています。
具体的な金額としては、普通、最低でも150万円の納付が命ぜられます。

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